・電線の太さについて
まず、電線の太さについてですが、電線の太さは「通す電流の大きさ」に関わりがあります。
使用する電線を決定する場合、「その箇所にどれくらいの電流が流れるか」によって
適合する電線を選びます。
電線のカタログには「許容電流」という項目があります。
許容電流に応じて電線は太くなってゆきます。単位は「sq(スケア)」です。
・銅線の本数について
そのカタログの中に「導体」という項目があります。
これは電線の中身について記されているのですが、「素線数」「素線径」「計算断面積」「外径」などがあります。
「素線数」というのが、7本や20本のことです。
「素線径」が1本の太さ。
「計算断面積」や「外径」は、それらを束ねたときの断面積や直径を表します。
・記号について
.電線の太さを表す記号にはいろいろありますが、オートバイや自動車などでよく使われる単位は「sq(スケア)」でしょう。
現在、配線コムで取り扱いの0.5sqサイズでご説明致しますと、
「自動車用薄肉低圧電線”AVS”」と「通信機器用電線」は同じ0.5sqですが、AVSには”薄肉”とあるように
絶縁体(表面のビニール)が薄くなっています。そのため”AVS”のほうが外径は小さくなります。
自動車のハーネスは使用する電線量が多く、電線自体の重量が、動力性能や燃費に与える影響が大きいので、オートバイに比べ「被服の薄い電線」が使われます。
このような電線の名称として”AVS”などメーカー独自の名称が使われています。
”AVS”は住友電装の製品名ですが、”AVS”それぞれにも住友独自の意味があります。
”A”は自動車用低圧電線、”V”はビニール、”S”は薄肉型です。
0.5や0.75などは電線の太さを表していますが、上記の製品などがあるように
同じ0.5でもメーカーや製品ごとに外径は異なります。
また同じ0.5sqでも「素線数」が異なる場合があります。
「素線数」が7本で1本が太い電線を「単線」といい、「素線数」が20本で1本が細い電線を「複線(複より線)」といいます。
「単線」は1本が太く、通常の使用では断線しにくいですが、折り曲げに弱く、繰り返し電線が曲がるような箇所に使用すると、金属疲労により断線してしまいます。
このような箇所には「複線(複より線)」を使用する方が良いでしょう。複線はしなやかさが特徴で、曲げの多い箇所に使用されます。
複線には記号「f」が付いています。例:0.5f=0.5sqで複線の電線。
通常、複線の方が値段が高くなります。メーカーでは使用する箇所に応じて電線を替え、コストや性能のバランスをとっていると思います。
kvやvsfは一般の電線に使われる記号です。
それぞれの団体で決められた規格を表していますので、インターネットで検索されてはいかがでしょうか。
・電線色について
ストライプ入りの電線は取り扱いを開始致しました。
まだ4タイプのみですが、これから少しずつ増やしてゆく予定です。
以上で大体お分かり頂けたでしょうか。
電線選びで大事なことは「電流」です。
メインハーネスならば、ヒューズの容量やそのハーネスの電線に書いてある記号(0.75や1.25sq)またテスターで実測するのも良いでしょう。
太さは太いに超したことはありませんが、端子に適合しない太さもありますので、同じ太さの電線をお選び頂ければ無難だと思います。
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